トマトが乳がんのリスクを下げる!?

乳がんのリスクを大きく上げてしまう要因のひとつとして、「肥満」が上げられます。ということは、肥満を防止することで、乳がん防止にもつながるというわけです。

最近の研究結果から、トマトに含まれるベータカロチンの一種、リコピンに肥満を抑制するホルモン「アディポネクチン」の分泌を促進する効果があることがわかってきました。トマトのリコピンを摂取することで、肥満を防ぎ、乳がんのリスクも下げることができると考えられます。具体的にどういうことか、見ていきましょう。

乳がんのリスクを高める肥満

肥満気味の人の乳がんリスクは、そうでない人と比べてどのくらい高いのでしょうか?
あるデータによると、BMI値が25以上の人の乳がんになるリスク、また再発リスクは、25以下の人に比べて5パーセントほど高いことが分かっています。
※BMI値は、肥満度を測る目安として使われており、体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))の数式で求めることができます。この値が25以上の人を肥満気味であるとみなします。

肥満防止に役立つとして注目される成分アディポネクチン

乳がんの防止をするためには、肥満の防止が先決です。この肥満を防止するために重要な働きをしているのが「アディポネクチン」と呼ばれる、脂肪から分泌されるホルモンです。このホルモンは、血管を拡張し、血流をよくするはたらきがあります。

血液の流れが悪くなると、血中に酸素がうまく行き渡らなくなり代謝が低下し、肥満につながります。また、高脂血症なども引き起こしてしまいます。このような症状が起こらないよう、アディポネクチンが血管を拡張し、血流をよくしているのです。

また、逆に内臓脂肪率が増えると、このアディポネクチンの分泌量が減ってしまうことも分かっています。

トマトのリコピンがアディポネクチン分泌量を増やす

アメリカのニュージャージー州の大学が行った、BMI値が30以上の閉経後の女性70人を対象に毎日25mg以上のリコピンの摂取を10週間行った結果では、アディポネクチンの濃度が9%も上がったといいます。

この結果より、トマトに含まれるリコピンが、内臓脂肪の抑制に関わる、アディポネクチンの活性化に貢献しているものとして、注目を浴びています。さらに、このリコピンの内臓脂肪を抑制する効果が、ひいては、乳がんリスクの低下にもつながると期待されています。

継続的にトマトの摂取を

リコピンは、継続的に摂取しなければ、体内で必要な一定量を維持できないと言われています。トマトジュースや、料理などで心がけて取り入れるようにしたいですね。また、リコピンの利点は、熱に強いことで知られています。油と一緒に摂取することで、より吸収率が高まります。続けることで、乳がんリスクの低下も期待できます。