知っておきたい、骨転移のホント

がんが骨に転移してしまう、「骨転移」という言葉を聞いたことはありますか? がんが骨へ転移してしまうと、骨折、強い痛み、また四肢が動かない麻痺といった症状を引き起こします。体を支えている骨が蝕まれることで、日常生活に大きな支障がおきます。しかし、早期発見でこのような症状を防ぐことができます。是非、骨転移について学んでおきましょう。

骨転移とは?

骨転移した場合、骨が溶ける溶骨型と、骨が固くなる造骨型、また両方の混合型の3つのタイプが見られます。腎臓がんの転移は、溶骨型、前立腺がんの転移は造骨型に分類され、そのほかのがんは、両方が混じる混合型となります。

その他、体の体重を支える部分や骨盤や背骨などに転移される荷重型、その他の部分に転移される非荷重型に分類されます。

一番厄介なのが、骨が溶かける溶骨型で、かつ荷重型の転移です。ポキッといとも簡単に骨折したり、麻痺を引き起こす可能性が高く、また脊髄に転移した場合は、体の神経系に影響が出るため、下半身不随などを引き起こす可能性もあります。

骨へ転移しやすいがんは?

従来、骨へのがん転移は、肺がん、前立腺がん、乳がんから起こるという認識が広くもたれていましたが、その他、大腸、肝臓、すい臓など、消化器系からも転移するケースも多く見られるようになってきました。

また、原発巣がどこか分からない未分化がんは、転移しやすいので、骨転移も多いということが分かってきています。

骨転移については、あらゆる器官から起こりうるという認識を持つ必要があるでしょう。

骨転移の症状

骨転移の主な症状は、骨折、麻痺、痛みの3つになります。

がんが骨に転移して、骨を破壊しはじめると、少しずつ痛みを感じるようになります。通常は痛みを感じることのない日常生活の動作で、違和感や痛みを感じるようになり、それが少しずつ悪化していくような場合には、なるべく早く骨転移の検査をしてもらいましょう。そして、骨折を避けるために、無理をせずに安静にするようにしましょう。

早期発見が鍵、骨転移の検査方法

骨転移の治療のためにも、早期発見は大きな鍵となります。骨転移の検査には、通常、骨シンチグラフィ、X線CT、MRIの3つが使われています。残念なことに、この3つの検査を行っても、発見できない場合もあります。

しかし、近年では、より精密な検査が可能な高度な機器も出てきています。例えば、がん細胞が糖を大量に消費するという性質を利用して、糖を消費する細胞が多数発生している箇所を特定することができる機器、それに加えて、体を輪切りにした状態で検査ができる、陽電子放出断層装置(PET-CT) などです。

自覚症状がうすい骨転移、自分から医師に確認をとろう

がんが骨に転移してしまうと、骨折によって日常生活が送れなくなるほどの障害を生じることがあります。従って、治療のためにも骨折予防のためにも、骨転移では早期発見が重要です。しかし、初めは自覚症状がほとんどない場合がありますので、がんが発見された際には、骨に転移していないか、医師に確認してもらうようにしましょう。