あなたのその「ほくろ」、もしかすると「がん」

だれでも一つは持っているほくろ。自分のチャームポイントであったり、コンプレックスの原因になっていたり、ほくろについて気になっている方は多いと思います。ほくろはがんの元になるという話もありますが本当なのでしょうか。

いろいろ言われているほくろ

「あれ、あなた顔のほくろ増えてきてない?」など、ほくろは、よく友達の間でも話題になります。また、「首まわりにできたほくろは金運に恵まれる」等の言い伝えや、「まぶたに出来たほくろは恋愛体質」等の人相占いなど、古今東西、ほくろに関する噂はとても多くあります。それほど人々はほくろに関心を持っています。

医学的には、ほくろは「色素性母斑」とよばれ、皮膚の色と関係するメラニン色素を持つ細胞が増殖することによってできた良性のものです。ですから、ほとんどのほくろは、放っておいても問題はありません。しかし、中には皮膚がんの1つであるメラノーマ(悪性黒色種)であることもありますので注意が必要です。

ほくろのがん、メラノーマ(悪性黒色腫)ってなに?

メラニン色素を含む細胞が悪性化して腫瘍になったものです。男女差はほとんどなく、60〜70歳に発症しやすい病気です。人種的には、メラニン色素が少なく紫外線に弱い白人に多くみられ、黄色人種である日本人の年間推定発症数は1500〜2000人と言われており、白人と比べると少ないようですが、それでも近年増加傾向にあります。紫外線をあびすぎることが発がんの原因の1つとの報告もあります。また、統計的には、足の裏が一番多く、体、顔、爪などにも発症します。足の裏や爪はふだんから慢性的に刺激を受けやすい部位で、外的刺激因子もがん化の原因の1つとも言われています。

ですから、過度な日焼けや、ほくろを針で刺したり、焼いたりして刺激することは、メラノーマの発症予防の点から避けたほうがいいでしょう。

メラノーマの診断と治療

メラノーマの治療は抗がん剤、放射線が効きにくく、外科手術による切除が基本です。がんが、小さければ手術で完治します。しかし、がんが小さい段階では一般的なほくろと区別がつきにくく、放置してしまいがちです。また痛みや体の不具合を自覚することが少ないため、かなり大きく進行してから、皮膚科を受診することが多いようです。 そのため、この時点で切除手術を行っても、あまり予後が良くないと言われています。メラノーマは進行が早く、命にも影響することがあります。メラノーマに対しては早期発見、早期治療が重要です。

ほくろとがんの見分け方

素人にはほくろと皮膚がんの区別は難しいようですが、一般的な皮膚がんの可能性の高いほくろの特徴を見てみましょう。

  • 形が左右非対称性で 輪郭があいまいで普通の皮膚との境界がはっきりしない。
  • かゆみや浸出液がでてくるもの。
  • ほくろの性状がいろいろな濃淡あり、いろいろな色調の部分からなる。または、急に色が濃くなった。
  • 6mm以上の大きさがある、または短期間に急に大きくなった。
  • 普段はほくろが出来ない場所(足の裏や爪)に急にできた。

上にあげた点があれば、病院を受診して専門医の診断を受けた方がいいでしょう。

ほくろは手術でとったほうがいいの?

ほくろにメラノーマの可能性があるのは確実ですが、体全体のほくろをすべて疑っていてはきりがありません。ほとんどのほくろは良性で問題ないものの方が多いのです。とはいっても、気になるほくろは早めに皮膚科の先生に相談することをおすすめします。