がんの手術、入院前の不安はこうやって解決しよう!

がんと診断されたら、見つかったがん病巣をさっさと切って取り除いてしまいたいと思う方は少なくないことでしょう。ところが、現在は入院期間が短くなるようにという理由もあり、手術直前まで入院はせずに初診から入院までに数週間かかることが多いようです。入院を待っている間には、さまざまな不安に悩まされることでしょう。今回は、入院前の不安をやわらげる方法をご紹介します。

入院までの期間は?

がんと診断されてから手術のための入院まで、通常はどのくらいかかるのでしょうか? 何のがんか、また医療機関にもよりますが、例えば、九州がんセンターでは2013年の段階の公表データによると、食道がん、胃がん、大腸がん、肝臓がん、脾臓がんなどは初診から入院までの期間が、手術の場合には通常3~4週間となっています。乳がんの手術では初診から入院まで通常6週間、前立腺がんが3週間、頭頸部は2週間以内です。がん研有明病院でも、2015年1月1日現在で、食道がん、胃がんなどの手術までの期間は通常2~3週間、大腸がんが2週間、肝臓がん、すい臓がん、胆のうがんが2~4週間、乳がんが6~10週間と公表しています。

がんと診断されたら、すぐに入院して手術で悪いところを切り取るというわけにはいかないようですね。待っている間にがんが進行したらどうしようと不安になるかもしれません。しかし、がんの多くは長い年月を費やして大きくなりますので、診断されてから入院するまでの間に急に進行することは少ないと考えられています。

また、手術のための入院の前に、術前検査というものがありますので、決して何もせず時がたつのを待っているわけではありません。待っている間にも治療にむけて着々と準備が進んでいるのです。

入院前に情報を集め、理解を深めておこう

入院を待っている間、治療にむけて進んでいるとわかっていても、待つ時間は長く感じられます。あれこれ考えて、不安になってしまうことはごく自然なことでしょう。そこで、入院前の時間の過ごし方が大切になってきます。担当医の説明を思い返したり、情報を集めたりするなど、自分の病状や治療について理解を深める機会ととらえてみてはいかがでしょうか。病気に対する理解が深まると、不安も軽減していきます。また、病気に対する不安だけではなく、手術を受けることに対する恐れがあるかもしれませんね。その場合にも、手術についての担当医の説明内容をよく思い出してみることでそうした感情を減らすことができるでしょう。

インターネットで情報をさがす場合には、以下のサイトも参考にしてみてください。

  • 国立がん研究センターがん対策情報センター がん情報サービス

http://ganjoho.jp/public/index.html

  • 公益財団法人がん研究振興財団 刊行物・ダウンロード

http://www.fpcr.or.jp/publication/others.html

手術までのおおまかな流れ

手術内容や医療機関によって多少の違いがありますが、手術までのおおまかな流れを見てみましょう。

1.1、2日前に入院

入院は手術の1、2日前からが多いようです。入院すると、看護師から入院生活についての説明があるでしょう。また、手術後に大切になってくる「体の動かし方」「呼吸の仕方」「咳をして痰を出す方法」「排泄方法」などについての説明があります。よく練習して慣れておくようにしましょう。

2.手術の前日

入浴やシャワー浴で体を清潔にします。感染予防のための除毛や剃毛がある場合もあります。食事は手術前日まで食べられることが多いようですが、制限があることもあります。また、下剤は飲むことが多いようです。

3.手術の当日

朝食は食べることはできず、水も飲めません。排便は十分にすませておきます。手術着に着替える必要がありますが、時計や眼鏡のほか、コンタクトレンズや入れ歯なども外します。足の静脈の血栓予防のために弾性ストッキングというものをはきます。

手術室に入る際に、本人確認があります。麻酔は、点滴や麻酔ガスによってかけられます。なるべくリラックスするようにしましょう。十分に麻酔がきいたところで、手術がはじまります。

手術にむけて体調を整えるつもりで過ごそう

病状や治療への理解が進むと、手術の合併症や後遺症などについて考えてしまい、かえって心配になってしまうことがあるかもしれません。そのようなときには、何か気がまぎれることをしましょう。趣味にしていることに限らず、何か別のことに思考を集中できればよいので、家事などでも十分です。手術にむけて体調を整えるという目的意識をもって、食事に気をつけたり軽く散歩したりすることも、不安感の軽減に役立つでしょう。

また、入院を待つ間は一人で放っておかれているわけではありません。つらいこと、気がかりなことがある場合には、がまんせずに担当医や看護師に相談するようにしましょう。


参考: