がん告知―勤務先への報告や働き方を考える

もし、がんと診断された場合、今まで通りに営んでいた日常生活を何かしらの形で変えなければならない必要が出てきます。

その中でも、「会社にどう報告するか」「そもそも仕事を辞めるべきなのか」という決断は、今後の生活に響く大きな要因ということもあり、とても難しい判断だと言えるでしょう。

また、術後の後遺症や副作用の心配がある場合は、どのような措置をしなければならないのでしょうか。詳しくご紹介します。

職場への報告や、辞職の必要はあるのか?

まず、がんと診断されたからと言って、必ずしも仕事を辞めなければいけない、というわけではありません。したがって、すぐに辞職の決断を下すのは尚早です。

しかし、がんを患いながら仕事をしていくことは、体力面から考えても大変なこと。退職まではしなくとも、職場への報告は必要です。通院や治療などで職場に理解をしてもらわなければいけません。たとえ初期のがんだったとしても、治療など「その先」で起こることを想定する必要があります。

それでは、職場に報告をした際には、どのようなことが起こるのでしょうか。減給などを覚悟しないといけないのでしょうか。次の章で、詳しくご紹介します。

休職制度や休暇制度を利用する

最初に、ご自分が勤めている会社で保障されている「雇用者の権利」をチェックしましょう。これは、雇用が決定したときに貰う「労働契約書」などで、確認することができます。会社は契約書に記されている労働契約の内容を提示する義務がありますので、手元にない場合や貰っていない場合は、会社に提示を求めると確認できます。

そして、この労働契約の条件のなかで注目しなければいけないのが、「休職・休暇制度」です。契約内容に「休職・休暇制度」が設けられている場合、がんの治療期間は、これらの制度を利用する権利があります。この休職・休暇制度とは、業務外の傷病により、一定の期間内に職を離れ、労働契約内容が果たせない場合でも解雇を避けることができる制度です。

会社の休職制度によっては、医師の診断書を提出するとことで、最大で給料の約6割を傷病手当金として受け取れたというケースもあるそうです。

休職制度がない場合は相談を

実は「休職・休暇制度」は法律で定められているわけではないので、企業によって形態がバラバラなのが現状です。企業によって、制度の対象が正社員のみだったり、勤務年数など条件付きだったりしますので、詳しく条件を確認する必要があります。

もし、これらの制度が設けられていない場合や、当てはまらない場合でも、報告することによって会社が何らかの措置をとってくれることもあります。そのため、労働契約内の条件に当てはまらなくても、一度職場に報告し相談してみると良いでしょう。

一人で抱え込まないことが大切

がんと診断されてから、職場に迷惑をかけたくないという思いや、治療への不安から、辞職の決断を急いでしまうかもしれません。

しかし、傷病に対して休暇などの制度を設けている企業も多いので、落ち着いて契約時に結んだ条件を再度確認してみましょう。そして、制度適応の有無に関わらず、まずは相談が大切です。

一人で抱え込むことは止めて、今後の治療方針に合わせた働き方や措置を、人事部や上司と共に考えてみてください。

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