がんの少ない「クレタ島」 その食生活を探る

ギリシャの「クレタ島」と聞いて何を思い浮かべますか? 宮殿などの遺跡でしょうか? 古代のロマンに思いを馳せる人も多いかもしれませんね。

そんな長い歴史を誇るこの島ですが、現在、「がんなどの成人病が少ない」ということで、WHO(世界保健機関)などから注目されています。そして、そのわけは「食生活」にあるのではないかと考えられているのです。

では、クレタの人々は一体どのような食生活を送っているのでしょうか?
健康・長寿の秘訣を覗いてみましょう。

乾燥した荒れ地が育む強い野菜・濃厚な山羊乳

クレタ島はエーゲ海に浮かぶギリシャ最大の島。古代ミノア文明が栄えた地として有名です。クノッソス宮殿などの多くの遺跡があり、観光地として人気があります。一年中温暖な気候に恵まれているのですが、雨量が少なく、多くの乾燥した荒れ地が見られます。

現地の人々は、この荒れ地で原種に近い野菜を育てています。また、岩山には野生のハーブも自生しています。このような条件の土地で育つ野菜やハーブは「強い野菜」になり、大地のミネラルをしっかり取り込むそうです。そして、クレタの人はこれらを日常食として体内に取り入れるので、それが健康を保てる一因と考えられています。

また、クレタで放牧されている山羊の乳は、牧草の水分が少ないためか濃厚。山羊のチーズやヨーグルトを摂る現地の人々の食生活を、より健康的なものにしています。

がん予防によいとされる食品を日常食に

乾燥地が生む「強い野菜」などの食品の他にも、クレタ島では健康に良いとされるさまざまな食べ物が食卓にのります。そして、人々は、意識しなくても「がん予防によい」とされる食生活を送っているのです。たとえば、次のような食品を日常的にとっています。

• アメリカのがん研究財団のすすめる次の食品
・野菜の他、果物も多く食べる
・豆類をたくさん食べる
・香味野菜やハーブを摂る(前章で紹介した通り)

• 前立腺がん予防に効くとされる次の食品 (カルフォルニア大学の研究より)
・オリーブ油
・ナッツ類

では、クレタの人々は実際これらをどう料理して食べているのでしょうか? 気になるところですよね。どのようなメニューがあるのか、覗いてみましょう。

クレタ島のメニュー - 特にオリーブ油に注目

クレタでは、これまで見てきた「体に良い食品」を次のような料理にして摂っています。

・ソラマメのスープ
・温野菜のサラダ(ニンジン、ブロッコリー、ポテト、カリフラワー、サヤエンドウなど)
・山羊のチーズ入りスクランブルエッグ(ハーブで味付けする。オリーブオイルで焼く)
・山羊乳のヨーグルトにクルミを加え、はちみつをかけたもの

中でも、特に注目されているのがオリーブ油です。オリーブ油は、すでにご紹介した通り前立腺がん予防に効くとされている他、クレタ大学の研究では大腸がんになる確率を低減する可能性が見られます。動脈硬化予防などに効果を発揮するとされるオレイン酸を多く含み、植物油の中では非常に健康に良いオイルとして知られています。

最近日本でもオリーブ油は人気ですが、改めて健康への効能をチェックしたいものです。また、クレタ島のその他の日常食も参考にしながら、がんなどの成人病予防対策をしっかり立てていきたいですね。

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