体温とがんの関係

若い女性を中心に、低体温や冷えに悩む人が多いようです。低体温は万病の元といわれ、がん発症のリスクを高めるという説もあります。そこで今回は、体温とがんの関係を探りながら、低体温の原因や予防・改善の方法をご紹介します。

体温は代謝によって作られる

体が発する熱を体温といい、摂取した食物の栄養素を代謝することで作られています。寒いときに体が震えたり、暑いときに汗をかいたりして熱の産生と放出のバランスを調節しており、健康であれば体温はほぼ一定に保たれています。

体温は測る場所によって数値が変わってくるため、人間の深部(体の芯の部分)の温度と定義されています。しかし、医療現場ではスピーディーに体温を把握するために、体の芯ではなく口内やわきの下、直腸、耳などの温度を測り、毎回同じ場所の数値を比較しています。

体温が1度下がると免疫力は37%低下

正常体温(平熱)は人によって異なりますが、36.6度が健康な人の基礎体温とされています。そして、35.5度になると低体温といわれる状態に、34度になると生死の境をさまようこととなります。このように、体温は1~2度の変化で大きな影響がおよぶのです。

さらに、体温の低下は免疫力にも影響を与えます。血液成分のひとつである白血球は、免疫力の中心となって機能します。ところが、体温が低い状態が続くと血液の流れが悪くなり、白血球の一種であるリンパ球が減少して免疫力が下がってしまうのです。なお、体温が1度下がると、免疫力は37%低下するといわれています。

免疫力が下がるとさまざまな病気に対する抵抗力が弱まり、風邪をひきやすくなったり、疲れが取れにくくなったりします。そうなると、がん細胞の増殖を抑える力も弱くなるため、がんを発症するリスクが高まります。また、がん細胞は35度台の低体温で最も活発になるそうです。

低体温の原因は?

低体温になる原因としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 加齢
    高齢になると、体温が低くなる傾向があります。その理由としては、熱を作り出す働き(新陳代謝)や体温調整機能の衰えが挙げられます。
  • ミネラルやビタミンの不足
    人間は食事で摂取した糖質、脂質、たんぱく質からエネルギーや熱を作り、体温を維持しています。しかし、それには亜鉛、マグネシウム、鉄、セレンなどのミネラルとビタミンが必要です。それらが不足すると、体温が上がらなくなってしまいます。
  • たんぱく質不足
    筋肉は人体で最大の熱産生器官で、たんぱく質から作られます。たんぱく質が不足すると筋肉が衰え、低体温の原因となります。
  • エアコン依存
    冷暖房が整った部屋で生活することが当たり前になると体の体温調節機能が鈍くなり、低体温の要因になると指摘されています。
  • 運動不足
    運動量が足りないと、筋力が弱まったり筋肉が固くなったりします。そうなると、発熱量の低下や血液の循環の悪化を招き、低体温につながります。
  • 自律神経の乱れ
    過度のストレスやホルモンバランスの不調によって自律神経が乱れると、体温のコントロールができなくなり低体温を引き起こす場合があります。

低体温を予防・改善しよう

低体温を予防・改善するには、まず食事に気を配りましょう。良質のたんぱく質、ミネラル、ビタミンなど栄養バランスを整えてください。また、筋力をアップするために適度な運動が欠かせません。特別なことをするのではなく、早足で散歩をする、なるべく階段を使うなど、日常生活のなかで継続的に体を動かすのがポイントです。

さらに、入浴時にしっかりとお湯に浸かり、体を温めるようにしましょう。血行がよくなるだけでなく、心身の疲れやストレスの解消にもつながります。

 

参考: