がんの治療・療養中でも手軽に自炊をする工夫

がんの治療・療養中は、病状や治療の影響で体調が不安定になりやすいものです。しかし、自宅療養ではそのようなときにも食事の用意をしなければなりません。そこで今回は、体調が優れないときでも手軽に自炊するための工夫についてご紹介します。

がんの治療・療養中に自炊をする際の心がまえ

毎日の食事は、体にとっていいものをとりたいところです。しかし、体調が優れないときに栄養に配慮した献立を考え、必要以上に買い物や調理に手をかけると、余計な体力の消耗となりかねません。がんの治療・療養中に自炊をする場合は、「体調が不安定なときは無理をしない」「体調が安定したらきちんと調理する」という心がまえで取り組みましょう。

調理の負担軽減に役立つ食材

体調が不安定なときに手軽に自炊するには、用意する食材を工夫しましょう。

まずおすすめしたいのが、冷凍食品の野菜です。調理時間を短縮でき、保存期間が長く、幅広い献立に活用できます。例えば味噌汁の場合、体調が安定しているときであれば新鮮な野菜を買ってきて調理できますが、体調が優れないときは買い物や下準備をするのがつらいこともあるでしょう。そのようなときに冷凍食品の野菜を使えば、手軽に栄養豊富な味噌汁を作れます。また、おひたしや温野菜、和え物なども、冷凍食品の野菜を使うことで調理の手間を省けます。冷凍食品の野菜を使うことには抵抗があるかもしれませんが「国内産野菜使用」「無添加」「食品添加物低減」などの表示を確認すると安心できるのではないでしょうか。

また、生麺や冷凍うどんも用意があると重宝します。ただし、生麺はあまり日持ちしないのが難点です。使い切れなかった生麺を冷凍保存することもできますが、味が落ちてしまう可能性があります。はじめから冷凍麺として販売されているものであれば長期間保存が可能で、賞味期限内であれば味の低下もありません。熱湯などで解凍するだけで、手軽に食べることができます。

備えておくと便利な調理器具

用意があると、さまざまな食材を比較的短時間で調理できるアイテムをいくつかご紹介します。

  • 電子レンジ用スチーマー
    野菜などを、電子レンジで加熱調理できる器具です。密閉容器に食材と少量の水を入れ、指定された電力と時間をセットした電子レンジにかけるだけで、比較的短時間で調理できます。食材や目的に合わせて、スチーマーの素材や形、容量などを選びましょう。また、蒸気でやけどをしないように、十分注意してください。
  • 圧力なべ
    白米や根野菜のような調理に時間のかかる食材を、蒸気の圧力をかけることによって短時間で調理できます。例えば、3合の白米であれば5分程度の加熱で炊きあがります。また、一口大に切った根野菜も1~2分の加熱で食べられるようになります。
  • ミルサー
    小型のミキサーのような形状をした器具で、回転する刃で食材を砕いて粉末にしたり、液状やペースト状にしたりできます。少量の食材加工に適しており、ミキサーに比べあと片付けが簡単です。
  • 皮むき手袋
    手のひらの部分に凹凸のついた手袋で、手にはめてじゃがいも、里芋、ごぼうなどを洗うようにこするだけで簡単に皮むきができます。ただし、皮の厚い野菜や硬い野菜には不向きです。

参考にできる情報を活用しよう

がんの治療・療養中は、健康なときと同じような食事をとることが難しくなる場合があります。そのようなときは、がん患者さん向けの食事のレシピを症状や食材別に検索できるホームページ(例:がん患者さんのための食事・レシピ集|がんを学ぶ)などを活用するといいでしょう。掲載されたレシピどおりに時間をかけて調理することが難しくても、献立や調理方法の参考になるはずです。

また、かかりつけの医療施設で栄養士に献立や調理のアドバイスを受けたり、患者会に参加して簡単に自炊をするコツを相談したりすることもおすすめです。

きちんと食事をとって体調を整えよう

がんの治療・療養中で特に体調が不安定なときは、まず体に必要な栄養をとることを第一に考えてください。

自炊が難しい場合には、主食だけを用意して惣菜を購入するといいでしょう。また、仕出し弁当を注文する方法もあります。仕出し弁当店は注文を受けてから調理するため、新鮮で添加物を使っていないケースが多いそうです。味付けや、好き嫌いによるメニュー変更の要望を聞いてくれる店舗もあるので、相談してみてください。

体調を整えるには、きちんとした食事は欠かせません。手軽に活用できるものは、積極的に取り入れましょう。

 

参考: