春に旬を迎える野菜のパワーでがんを予防しよう

日本の食文化として、旬の食材は積極的に献立に取り入れられてきました。これは健康の維持・増進に深く関わる生活の知恵でもあります。そこで今回は、旬の食材を摂取することが、がんをはじめとした生活習慣病の予防や、健康の維持・増進につながる理由についてご紹介します。

旬の野菜に注目すべき理由

野菜にとって一番適した環境で育ち、最も成熟している時期を「旬」といいます。ここでは、なぜ旬の野菜を意識して毎日の献立に取り込んでいくべきなのか、確認してみましょう。

  • 栄養価が高い
    旬の時期に収穫された野菜は栄養価が高く、例えば、同じ品種のほうれん草でも夏に採れたものより、旬である冬に採れたもののほうが、2倍以上の栄養価があるといわれています。これは、トマトや人参などほかの野菜にもあてはまるのだそうです。
  • おいしくいただける
    旬の野菜は味がいいという話をよく耳にするかと思います。その理由は、旬の野菜にはその時期に体が必要としている栄養成分が含まれているからだそうです。例えば、春に旬を迎えるふきのとうには、冬にゆっくりと過ごした胃腸の機能を目覚めさせる働きがあります。体が求めているからこそ、旬の野菜はよりおいしく感じるといえるのです。

がん予防が期待できる春の野菜

春に旬を迎える野菜のなかで、免疫力の向上やがん予防が期待できるものをご紹介します。

ほうれん草

食物繊維、葉酸、抗酸化物質を豊富に含み、体の機能強化やがん予防が期待できます。

  • 選ぶ際のポイント
    緑色が濃く、新鮮でみずみずしく葉先まで立っており、葉肉が厚いものを選びましょう。葉が左右対称になっているものが良品といわれています。茎に弾力があり、根元に近い部分から葉があってボリュームがあることもポイントです。根元の赤みが強いものほど甘味が強く、ミネラルを多く含みます。
  • 保存方法
    乾燥に弱いため、まずは水で濡らした新聞紙に包んでからビニール袋に入れます。そして、根を下にして立てた状態で冷蔵庫の野菜室に保存します。

ブロッコリー

がんの原因となる細胞の突然変異を抑制するだけでなく、変異した細胞を正常に戻す作用を持つといわれるMMTS(メチルメタンチオスルホネート)を含みます。生食が理想なので、ジュースやスムージー、細かく刻んでサラダにするといいでしょう。

  • 選ぶ際のポイント
    つぼみが密集して硬く引き締まっており、全体的に緑色の濃いもの、そして臭いのないものを選ぶようにしましょう。
  • 保存方法
    購入したらできるだけ早くビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に茎を下にして立てて保存します。日持ちしないので4~5日で使い切るようにしましょう。

キャベツ

がん細胞の増殖を抑えるイソチオシアネート、発がん物質を無毒化するインドールを含みます。細胞の参加を防ぐ、ミネラル成分も豊富です。

  • 選ぶ際のポイント
    芯の切り口が小さく葉の巻きがゆるいもの、葉が鮮やかな緑でツヤとハリがあるものを選びましょう。
  • 保存方法
    冷蔵庫に保存します。その際は傷みやすい芯をくりぬき、そこに水を浸したキッチンペーパーを詰めてからビニール袋に入れておくといいでしょう。

野菜を調理する際の注意点

お店で購入したもの、家庭菜園で収穫したものなど入手法に関わらず、野菜は調理前にきちんと洗いましょう。そうすることで野菜の表面に付着した残留農薬や目に見えない汚れを取り除くことができます。また、傷みや虫食いなどがある部分は、切り取ってから調理しましょう。見落としのないように、よくチェックしてください。

加熱をする際は、発がん性が指摘されるアクリルアミドを増加させないためにも焦がさないようにしましょう。また、ほうれん草のようにアクが強い野菜には、結石の原因といわれるシュウ酸が含まれています。シュウ酸は水溶性のため、茹でたあとに水にさらすことで取り除けます。しかし、水にさらしすぎるとビタミンCも流出してしまうので、短時間にとどめましょう。ブロッコリーも同様に、茹でたあとに水にさらすとビタミンが失われてしまいます。

旬の野菜で食事に季節感を取り入れよう

がんの治療・療養中は、病状や治療の影響で食欲が低下し、義務的に食べることが多くなりがちです。そのようなときには、季節感のある食材を取り入れることで気分転換になったり、口に合うものを見つけられたりするかもしれません。

毎回の食事で旬の食材を調理するのが難しい場合は、体調がいいときや時間に余裕のあるときにまとめて下処理を済ませ、小分けにして冷凍保存しておきましょう。そうすることで、手軽に食事へ取り入れることができます。

 

参考: