感染予防に役立つマスクの適切な選び方と着用方法

がんの治療・療養中に、感染予防の一環としてマスクをつける人が多いと思います。店頭ではさまざまな種類のマスクを見かけますが、目的に合った適切なマスクを選ばなければなりません。そこで今回は、感染を予防するためのマスク選びと、着用時の注意点についてご紹介します。

マスクの種類と特徴

最近は、身近な販売店でさまざまな種類のマスクを購入できるようになりました。店頭で目にする機会の多いマスクの特徴を確認してみましょう。

  • ガーゼマスク
    古くから親しまれているガーゼを重ねて作られたマスクです。肌触りや保湿効果に優れ、洗濯をすれば再使用できます。しかし、生地の目が粗いため、病原菌やウイルスのフィルター効果は低いと考えられています。最近では、花粉症対策のフィルターを加えたものも開発されています。
  • 不織布マスク
    シート状に加工処理した繊維を用いた近年主流のマスクで、単価が安く使い捨てにすることを前提にしています。通気性や粒子捕集性に優れており、プリーツ型や立体型といった形状の工夫によって着用感も良好です。

目的に合ったマスクの選び方

マスクは種類によって機能が異なります。感染を予防したいときに花粉症対策用のマスクを使っても、期待する効果は得られません。ここでは、目的別のマスクの選び方をいくつかご紹介します。

  • 感染予防
    インフルエンザウイルスは花粉よりも小さいため、花粉症用のマスクでは防ぐことができません。感染予防を目的とする場合は、0.1μmの大きさの粒子を遮断できるPFE(微粒子ろ過効率)基準を満たしたマスクを選びましょう。
  • 保温・保湿(口腔内や気道の保湿)
    気道には、異物を外に排出する働きを持つせん毛があります。しかし、湿度や気温が下がるとせん毛の運動が抑制されてしまいます。そのようなときは、保湿用のマスクを着用することで、せん毛の運動を補うことができます。フィルター部分に水分を含ませた「ぬれマスク」を使うと、より効果的です。

なお、ガーゼマスクには、病原体やウイルスのフィルター効果はないと考えられています。不織布マスクの着用感が苦手な人は、自宅のような感染の危険性のない環境において、気道の保温・保湿を目的に使うといいでしょう。

適切なマスクの使用方法と注意点

マスクは正しく着用しないと、その効果を発揮できません。適切なマスクの使い方をご説明しましょう。

  • 適切なサイズのマスクを選ぶ
    サイズが合わないマスクを使うと、顔との間にすき間ができたりズレやすかったりするため、フィルター効果が十分に得られません。鼻と頬のラインのすき間を調整できるもの、頬とマスクの間に隙間ができないもの、顔の幅に収まるもの、顎を覆うタイプの場合は顎から頬にかけてのラインにすき間ができないものを選びましょう。微調整用のワイヤー入りがおすすめです。
  • 適切な方法で着用する
    マスクは適切に着用しないと、すき間ができて病原体が素通りしてしまいます。マスクの正しい着用方法をご紹介します。
  1. 手を洗います。
  2. マスクの内側・外側や上下を確認します。ワイヤー入りのものは、ワイヤー側が上です。メーカーによって内側・外側の構造や見分け方が異なるため、説明書で確認しましょう。
  3. ゴムひもを両側に、プリーツがある場合は上下に開いてマスクを着用する準備をします。
  4. 鼻、口、顎下をしっかりとマスクで覆います。ワイヤー入りの場合は、すき間があかないように鼻の形に合わせてワイヤーを曲げ、マスクを密着させます。
  5. マスクの縁に手を当てて何度か息を強く吐き出し、大きなすき間がないか着用状況を確認します。息が漏れる場合やめがねが曇る場合は、マスクが顔に密着していない可能性があるので、鼻に当たる部分やプリーツを再調整してください。
  • 随時交換する
    1枚のマスクを使い続けるのではなく、随時取り替えましょう。1日1回というように頻度を決めるのではなく、状況に合わせて交換することが大切です。マスクは肌に直接触れているうえ、体温や息で高温多湿な環境となるため、雑菌や病原菌が繁殖しやすいといえます。また、一度外したマスクには、内側に雑菌や病原菌が付着する可能性があるので、可能であればその都度新しいものに替えてください。

マスクを使い分けて快適な療養生活を送ろう

気道の保湿、外出時の感染予防、花粉症対策など、目的に応じてマスクを使い分けることが快適な療養生活につながります。最近ではデザインも豊富になってきているので、マスク選びを楽しむことが気分転換にもなるかもしれません。

 

参考:

マスク効果でインフルエンザを予防!正しいマスクの使い方|ミナカラ