がんの患者会はどのようなところ?

がんの治療・療養中に直面する悩みや心配ごとは、同じ経験を持つ人に相談すると気持ちが楽になるといいます。それには患者会に参加するという方法がありますが、どのような場なのかがわからないと、二の足を踏んでしまうかもしれません。そこで今回は、患者会の活動内容やメリット、探し方についてご紹介します。

患者会の活動内容

患者会は同じ病気を患う人たちが集まり運営する会で、患者さん同士が交流し、お互いの悩みや不安を聞いたり、情報を交換したりすることを目的としています。なかには交流だけでなく、臨床心理士のカウンセリングや専門家による勉強会を開催しているところもあります。

例えば、頭頸部がんは、摂食、味覚、嗅覚、聴覚といった日常生活に欠かせない機能に加え、人にとって重要な意味がある顔面に影響するため、精神的に落ち込んでしまう患者さんが少なくありません。「頭頸部がん 患者と家族の会 Kyoto」の例では、患者さんとそのご家族がよりよく生きるための手助けとなるように、治療中や治療後の悩みや不安をお互いに語り合ったり、情報交換をしたりしています。会合では、嚥下や咀嚼に障害がある人にも食べやすいサンドイッチやデザートが用意されており、食事に悩みがある人も参加しやすいように配慮がなされています。

軟部肉腫、消化管間質腫瘍、悪性黒色腫、精巣腫瘍など、患者数が極端に少ない希少がんは情報も少ないため、情報の共有ができる患者会はとても貴重な場となります。ほかにも、スキルス胃がん、リンパ浮腫、若い女性のオストメイトを対象にした患者会などがあります。

また、罹患したがんの部位に関わらず参加できる患者会もあります。例えば、患者会「コスモス」では、歌の集い、クリスマス会、パッチワーク、森の散歩、旅行などの行事やイベントを通じて交流し、自分の思いを語り合うことができます。ほかにも、乳がんの集い、婦人科がんの集い、遺族の集いなどの分科会も開催されているとのことです。

気軽に利用できるピアサロンや患者サロン

患者会よりも気楽なイメージで利用できるのが、ピアサロンや患者サロンという集まりです。サロンがオープンしている時間であれば、いつでも好きなときに立ち寄ることができ、お茶を飲みながらおしゃべりをする感覚で、交流を深めたり情報を交換したりすることができます。

交流することの意義とは?

がんの治療中や治療後の悩み、不安のなかには、家族や友人に相談しにくいことがあります。そんなときに同じ体験をしている人と語り合うと、悩んでいるのは自分だけではないと実感でき、気持ちが楽になることが多いようです。また、困っていることに対して、実体験に基づく対処法や工夫について教えてもらえることもあります。さらに、交流のなかで自分の話が誰かの役に立つという経験もでき、自信を取り戻すきっかけにもなるようです。

患者会の探し方

患者会に参加したいときは、雑誌や書籍、インターネットなどで調べるほか、以下のような方法で探すことができます。

  • かかりつけの病院に問い合わせてみましょう。その病院の患者さんに限定した患者会がある場合もあります。
  • お住まいの地域の自治体で、患者会を紹介していることがあります。保健福祉局に問い合わせてみるといいでしょう。
  • お住まいの近くにあるがん診療連携拠点病院のがん相談支援センターで、近隣のがん患者会を紹介してくれることがあります。

患者会の目的、対象となるがん、代表者や連絡先、活動地域、活動内容、年会費などについても、併せて調べるようにしましょう。患者会ごとに特色や雰囲気が違うので、まずは定例会を見学して自分に合っているかどうかを判断するといいかもしれません。

患者会への参加は自分の気持ちを大切に

周囲から勧誘を受けることがあるかもしれませんが、患者会は絶対に参加しなければならないというものではありません。義務感から無理に参加するのではなく、自分自身の気持ちを大切にしてください。ただ、同じような体験をしている人に悩みや不安を打ち明けると、心が軽くなるものです。前向きに検討することをおすすめします。

 

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