がん治療で体重が減り気味のときにおすすめしたい食事の工夫

がん治療によって食欲が減退し、体重が落ちてしますケースがよくみられます。体力を回復するためにも、減少した体重を早く元に戻したいところです。そこで今回は、体重の回復につながる食事の工夫についてお届けします。

高カロリーの食品を複数回に分けて食べる

しっかりと食べなければとは思うものの、ほんの少し食べただけで満腹感を感じてしまい、それ以上は食べられないということが多いのではないでしょうか。そんなときは無理をせず、1回分は少量であっても1日に何度も食べるようにしましょう。また、その際はお茶やゼリーといった低カロリー食品ではなく、アイスクリームやカスタードクリーム、アップルソース、半熟卵、ミートローフ、ミルクセーキなどの消化しやすい高カロリー食品を選ぶようにしたいところです。

常備しておくと便利な食品

手に取りやすく、カロリーの得やすい食品を常備しておくと便利です。餅、卵、ビスケットやクラッカーに加え、以下のような食品も揃えておくといいでしょう。

  • バター、マヨネーズ
    サンドイッチを作る際は、バターやマヨネーズをたっぷりと塗りましょう。 
  • ナッツ類、種子類
    ナッツ類や種子類はカロリーが高く、栄養素が多く含まれているので、食欲のないときにちょっと口にするのに最適です。例えば、アーモンドはビタミンEを、クルミはオメガ脂肪酸や食物繊維を豊富に含みます。また、ひまわりの種や松の実にはビタミンEやビタミンB1が豊富に含まれています。 
  • 冷凍フルーツ
    いちごやラズベリー、ブルーベリーなどの冷凍フルーツは、アイスクリームやヨーグルトに添えたり、スムージーに加えたりと、少量ずつ手軽に使えて便利です。見た目の彩りがよくなると、食欲もわいてきます。

ドリンクによるカロリー補給

食欲のないときでも、飲みものは比較的摂取しやすいのではないでしょうか。そこで、スタンフォード大学キャンサーセンターの、がん患者へ向けた栄養に関する助言から、高カロリーのドリンクをいくつかご紹介します。いずれも、すべての材料をミキサーかブレンダーで攪拌すればできあがりです。レシピから見積もられた1人前のカロリーも記載しましたので、参考にしてください。

オールドファッション・ミルクシェイク(420kcal)

  • 牛乳1カップ
  • アイスクリーム1カップ

ピーチ・クリーム(630 kcal)

  • 牛乳1カップ
  • バニラアイスクリーム1カップ
  • 桃缶の桃1カップ
  • 塩とバニラを少々

ストロベリー・クラッシュ(640 kcal)

  • 冷凍いちご2カップ
  • パイナップル1/2カップ
  • バナナ1/2本
  • レモンのしぼり汁1/4カップ
  • 蜂蜜大さじ2
  • 砂糖大さじ6
  • 水1/2カップ

アップルパイ・ア・ラ・モード(525 kcal)

  • 牛乳1/2カップ
  • バニラアイスクリーム1カップ
  • アップルパイの中身(りんごをバターとシナモンで煮たもの)1カップ

チョコレート&ピーナッツバター・シェイク(1070 kcal)

  • チョコレートアイスクリーム1.5カップ
  • 純生クリーム1/2カップ
  • ピーナッツバター大さじ3
  • チョコレートシロップ大さじ3

ファイトミネラルスープでビタミンとミネラルの補給も

おにぎり1個しか口にできなかったとき、あるいは上記のドリンクだけでは栄養バランスが不安だという場合には、ビタミンやミネラルが豊富なスープを作ってみてはいかがでしょうか。

下記にご紹介するスープはキャンサー・ニュートリション・センターのファイトミネラルスープを元にしたものです。ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB6、葉酸、鉄が豊富に含まれ、ビタミンB1、ビタミンB2、亜鉛、カルシウム、ナイアシンなども摂取できます。カレー風味の味付けで飲みやすく、がんから快復した後もこのスープを飲み続けている人が多いとのことです。

スープは多めに作り、1食分ずつ小分けに冷凍しておくと手軽に飲むことができます。また、ハーブやスパイスは好みのものに変えるのもいいでしょう。

材料(6人前)

みじん切りにしたホウレンソウ2カップ分、中くらいのタマネギ1個、セロリ2本、中くらいのニンジン2本、グリーンピース1カップ、コーン1/2カップ、木綿豆腐1丁、ニンニク4片、生パセリ1/2カップ、トマト缶1缶、乾燥タイム小さじ1、乾燥ローズマリー小さじ1、カレー粉小さじ1、黒コショウ小さじ1/4、ブイヨン、塩少々、オリーブ油大さじ1、水5カップ

作り方

  1. ニンニクをつぶし、ニンジンはスライスに。その他コーンとグリーンピース以外の野菜はみじん切りにしておく。木綿豆腐は賽の目切り。ブイヨンはカップ1のお湯に溶かしておく。
  2. フライパンにオリーブ油をひき、ニンニクとタマネギを3~5分間炒め、セロリとニンジンを加えてさらに2分間炒める。
  3. コーン、トマト、タイム、パセリ、ローズマリー、カレー粉、ブイヨンをとかしたお湯と水4カップを加える。沸騰したら弱火にして20分間煮る。
  4. さらに、木綿豆腐、グリーンピース、ホウレンソウを加え、塩コショウで味をととのえて5分間煮ればできあがり。

栄養補助食品を利用したい場合は管理栄養士に相談しよう

放射線療法や抗がん剤による治療で体重の減少が気になるときには、消化しやすく、高カロリーの食品を複数回とることによって体重の回復をはかりましょう。栄養補助食品を利用したい場合には、かかりつけの病院の管理栄養士に相談すると、適切なものを紹介してもらえます。

参考: