がん治療の説明を上手に聞くためのポイント

がんの治療に前向きに取り組むためにも、主治医から治療の説明をきちんと聞くことが大切です。そこで今回は、主治医の説明を上手に聞くためのポイントについてご紹介します。

主治医の説明を理解することの重要性

がん告知を受けて混乱しているなかで、主治医の説明を聞くことは簡単ではありません。しかし、しっかりと説明を受け、その内容を理解することは非常に大切です。

アメリカのジョージタウン大学における、67歳以上の乳がん患者を対象にした患者満足度の研究報告によると、治療方針を主治医とよく相談して決めた場合の満足度が高いという結果が得られています。

つまり、質の高い治療を受けるには医者まかせにするのではなく、積極的に治療に関わる姿勢が大切です。主治医の説明をよく聞いて理解するように努めることが、その第一歩となります。

それでは、主治医から説明を上手に聞くにはどうすればいいのでしょうか。まずは説明を聞く前に準備すべきことからみていきましょう。

質問リストを作る

主治医から説明があると思われることや、知りたいことについてあらかじめ考えておくと、話の内容が理解しやすくなります。以下の例を参考に、質問リストを作成するといいでしょう。なお、リストには説明を受けながら要点を書き込めるように空白を設けておくと便利です。

診断について

  • どのような検査でどのような結果が得られたのか
  • 診断名
  • 診断の根拠
  • 診断が変わる可能性
  • がん以外である可能性
  • がんの進行状況
  • がんの位置や広がり具合
  • 治りやすいがんかどうか
  • 転移の可能性

治療について

  • 治療法の選択肢
  • 治療法のメリットとデメリット
  • 主治医がその治療法をすすめる理由
  • 予想される副作用
  • 治療による日常生活への影響
  • 外来治療を希望する場合はその相談
  • 入院期間
  • 治療開始までに気をつけることや心がまえ

説明を聞く際のポイント

実際に主治医の説明を受けるときには、以下のようなポイントを覚えておきましょう。

  • 家族や友人などと一緒に説明を聞く
  • 主治医の了承がある場合は、説明を録音する
  • わからないことは質問する
  • 診断名や治療薬などの重要な言葉、わかりにくい言葉は紙に書いてもらう

セカンドオピニオンを活用する

主治医の治療方針に対して疑問を抱くこともあるでしょう。そのような場合には、セカンドオピニオンの検討をおすすめします。ほかの医師に意見を求めるのは気が引けるかもしれませんが、最近ではセカンドオピニオンを利用する人も珍しくはありません。異なる視点からの意見を得ることで、治療法の選択肢が増える可能性がありますし、主治医の治療法に納得して前向きに治療に臨めるようになるかもしれません。

なお、セカンドオピニオンを受ける場合には、以下の2点に注意するようにしましょう。

  • 治療が始まる前に受ける
  • いくつものセカンドオピニオンを受ける、いわゆるドクターショッピングを避ける

セカンドオピニオンを利用する場合は、これまでの診療の流れがまとめられた紹介状とさまざまな検査結果が必要なので、主治医に相談する必要があります。主治医を通さずにほかの医師にかかることは、正確にはセカンドオピニオンではありません。セカンドオピニオンの依頼先は主治医が紹介してくれる場合もありますが、自分でセカンドオピニオン外来を設けている医療機関を探すこともできます。また、がん相談支援センターで紹介を受けるのも選択肢のひとつです。なお、自分で探す場合の主治医への相談は、依頼先が決まってからでもかまいません。

情報を集めることから始めよう

主治医の説明を積極的に理解し、自分の希望を伝えられるようになるには、がんについての知識が必要不可欠です。はじめに正確な情報を集めましょう。

まずは、自分自身の情報をまとめます。どのような症状がいつから始まったのかといった、すでに主治医に伝えていることを含め、現在の体調について日記のように記録するといいでしょう。

続いては、新聞や本、インターネットなどで自分のがんに関する情報を集めます。注意点としては、信頼できる正しい情報を見極めることです。お住まいの地域のがん相談支援センターや、国立がん研究センターがん対策情報センターのサイト「がん情報サービス」の利用をおすすめします。

がんの知識が深まると、自然と気持ちが前向きになってきます。主治医の治療方針などの説明をよく理解して、積極的に治療に取り組みましょう。

参考: