油とがんの意外な関係。上手な油との付き合い方とは?

牛や豚などの油は、常温でラードに白くかたまります。これらは、血中でもかたまりやすく、動脈硬化を引き起こしやすいといわれます。一方、常温でもサラサラとした状態の油を不飽和脂肪酸と呼びます。主に植物由来や魚の油が多く、ヘルシーでコレステロールを下げるとも言われています。しかし、最近の研究で、不飽和脂肪酸の中でも、リノール酸を多く含む油には、摂りすぎるとがんになる可能性が高いことが分かりました。

リノール酸を多く含む食品とは?

リノール酸を多く含む油には、コーン油、サンフラワー油、そしてオリーブオイルなどがあります。こられは、マウスを使った動物実験で、摂りすぎるとがんになる可能性を高めるという結果が出ています。

また、ラードやバターなど動物脂肪酸よりも、乳がんの発ガンリスクが高くなってしまうという結果も出ています。肺がんや、食道がん、大腸がんなどの欧米に見られるがんの増加率と、リノール酸取得の増加率が同じ推移を示していることから、この2者間に深い関わりがあることも疑われています。
また、長期的に見れば、コレステロールを下げる効果も期待できなくなると見られています。コーン、サンフラワー、紅花油など、油いためや揚げ物に使う油のリノール酸系の油。摂りすぎに十分に注意をしましょう。

がん予防にαリノレン酸が大注目!

がんのリスクを増やさない、むしろ積極的に取得をしたほうが望ましい油もあります。それは、「αリノレン酸」と呼ばれる、魚の油やエゴマ、シソ油などに含まれる油です。こちらは、コレステロールを抑制し、中性脂肪を減らす効果があると考えられています。

また、マウスを使った動物実験により、αリノレン酸を与えたマウスのほうががんの発生率が低かったという結果が出ています。α-リノレン酸は体内に入ることによりEPA(エイコサペンタエン酸)DHA(ドコサヘキサエン酸)という脂肪酸に変化します。これは、脳幹への栄養としても使われることから、アルツハイマーなど脳の障害を防ぐこともできると考えられています。

油との上手なお付き合いを

油の種類や含まれる成分によって、がんを始めとした病気のリスクを抱えることも、防ぐこともできます。しかし、日々の生活の中で、常にαリノレン酸だけを摂取することも難しいとは思います。少しずつ、油を変えていくことや、食事のメニューに気を配っていくことから、初めてみてはいかがでしょうか?

そして、最後に注意して頂きたいのが、「揚げ物」。揚げ物をする場合に、何度も同じ油を使うと、油は酸化してしまいます。これは、過酸化資質を発生させ、体が酸化することに結びつきます。体が酸化すれば、活性酸素が発生し、細胞の正常な生成を妨げてしまいますので、がん細胞発生に結びついてしまうという可能性も考えられます。充分にご注意ください。リスクもありますが、油はヒトの体をつくるために必要な大切な成分です。摂取を止めるのではなく、うまく選択して、がんのリスクと下げていけるようにしましょう。