がんの療養中に再確認しておこう!ジェネリック医薬品について

がんの療養中は、抗がん剤やその副作用の症状、疼痛を緩和するためなどの目的でさまざまな医薬品が処方されます。その中で「ジェネリック医薬品」という言葉を見聞きすることもあるでしょう。「成分が同じで安価な薬」と理解されている人も多いかもしれません。今回は、きちんと再確認していただきたい「ジェネリック医薬品」についての正しい知識と利用方法のポイントをご紹介します。

ジェネリック医薬品とは

ジェネリック医薬品とは「後発医薬品」のことを指します。「後発」と呼ばれる理由は、新薬である先発医薬品の特許が切れた後に製造される医薬品だからです。

新薬(先発医薬品)を開発した医薬品会社には、その薬を独占的に販売できる20~25年の特許期間があり、それが終了した後には新薬に使われた有効成分や製法などは国民の財産となります。つまり、特許期間終了後は、厚生労働省からの承認を得ることができれば、他の医薬品会社でもジェネリック医薬品として製造・販売が可能となります。他の医薬品会社が製造した後発医薬品であっても、その品質は厚生労働省から「先発医薬品と同じ有効成分を同量含んでおり、先発医薬品と同等の効能や効果が得られる」と認められたもので、安全性も確認されています。

新薬(先発医薬品)との違い

多くの患者さんにとって同様の効能を期待できる医薬品がより低価格で服用できることは喜ばしいこと。しかし、「安全性は大丈夫?」「安価な原料なのでは?」という疑問もわいてきますね。

そこで、ジェネリック医薬品について、新薬との違いという視点から見てみましょう。

  • 価格

新薬との特徴な違いは、薬の価格が低く設定されている点です。新薬の開発には、長い歳月と研究開発のために高額の投資が必要となり、それらにかかる費用が薬の価格にも反映されています。それに対して、ジェネリック医薬品の場合は元となる新薬の開発の際に既に有効性や安全性について確認されているため、開発期間や価格を大幅に抑えることができます。そのため、結果として薬の価格も新薬と比較すると3割~5割ほど安く設定されているのです。

  • 効能・効果

ジェネリック医薬品は、さまざまな試験結果により「先発医薬品と同じ有効成分を同量含んでおり、先発医薬品と同等の効能や効果が得られる」と厚生労働省から認められています。

しかし、ジェネリック医薬品は、新薬と完全に置き換えはできない(全く同じものと考えられない)場合もあります。

例えば、同じ有効成分が同量含まれていても、体に入った時の薬の溶け方や吸収の方法によって得られる効果が変化するからです。薬のコーティングや形状は適切な効果を得るためにとても重要なポイントになります。しかし、「製法特許」「製剤特許」という特許の有効期限が継続している場合には、新薬と全く同じ方法で薬をコーティングや加工することはできません。そのため、ジェネリック医薬品は独自の薬のコーティングや形状が変更されている場合があります。その場合には、新薬と比較すると「薬が効きにくく感じる」「薬の効果が強く感じる」などのような違いを感じることもあります。

また、安全性や品質についての試験において、統計学的には±15%の範囲を「差が無い」と判断するため、実際には新薬との差があっても「同じ」効能・効果とされている場合もあることを覚えておきましょう。

  • 添加物

ジェネリック医薬品では、使用されている添加物が新薬と異なる場合があります。そのため、アレルギーなどがある場合には選択することができない場合があるので注意しておきましょう。

  • 飲みやすさや保存性などがより工夫されたものも

ジェネリック医薬品の信頼性向上のために、都道府県や国立医薬品食品衛生研究所が中心となって試験検査が行われ、その結果も公表されています。基本的な効能や効果・用法・用量は新薬と同様であっても、新薬よりも服用しやすくなるように薬の味、大きさ、臭い、保存性の向上などが工夫されたものがあります。

ジェネリック医薬品を上手に取り入れる方法

薬の情報については、厚生労働省、都道府県をはじめとするさまざまな機関が正確な情報をホームページ上で出しているので、手軽に確認することができます。しかし、専門的な言葉や表現が多く、正しく理解できない場合もあります。そのため、ジェネリック医薬品のメリットを上手に取り入れる一番の近道は、専門家に相談することです。継続した治療が必要な場合には医療費の個人的な負担も大きくなりますので、ジェネリック医薬品について相談することは大切です。処方を受ける前に、担当医師に「可能であればジェネリック医薬品を希望」と伝えるようにしましょう。そして、「置き換えたいと考える新薬とジェネリック医薬品の違い」「ジェネリック医薬品の処方が不可の場合と理由」について忘れずに確認してください。

参考: