マンモグラフィは良くないって噂は本当?

乳がん検診の主力ともいえるマンモグラフィですが、近年その是非をめぐって論争が起きています。周囲からの情報に左右されず上手に検診を活用していくために、マンモグラフィとはどんな検査なのか、どのようなメリットやデメリットがあるのかを、きちんと理解しておくことが大切です。また、自己検診の意義についても確認しましょう。

マンモグラフィとは

マンモグラフィとは乳房専用のレントゲン検査(X線検査)で、乳房を平たくのばすように圧迫して撮影をします。乳房を圧迫する理由としては、画像に病変を鮮明に映し出すためであることや、X線による被ばくを最小限に抑えるためであることなどが挙げられます。

マンモグラフィのメリットとデメリット

マンモグラフィのメリットとデメリットについて、詳しくみてみましょう。

  • メリット

乳房全体の状態を把握し、0.1~0.5mmのわずかな微細石灰化も発見できることです。早期に発見により、乳がん死亡率の減少が期待できます。

  • デメリット

マンモグラフィによってがんの可能性が指摘されても、精密検査によって乳がんではないと判明するケースがあります。また、放置しても臨床的な影響を及ぼさないがんを治療する可能性、不必要な検査や治療を受ける危険性が懸念されています。

個人差はありますが日本人女性、特に若い人は乳腺の密度(濃度)が高い傾向があります。その場合、マンモグラフィ検査の画像が乳がんの所見と同様の白っぽいものとなるため、乳がんの発見が難しいケースがあります。

また、2年に一度の定期的なマンモグラフィでは、検診と検診の間に発症する「中間期乳がん」を発見できない可能性があります。この中間期乳がんは、急激に大きくなるタイプのがんを発症したか、前回の検診時に乳がんの見落としがあったと考えられており、定期的に乳がん検診を受ける人の半数から4分の1を占めるといわれています。すなわち、マンモグラフィを受けてさえいれば対策が万全だという保証はないのです。

乳がんを早期発見するためには

マンモグラフィ検査の受診を含め、乳がんを早期発見するためにできることを確認しましょう。

  • 乳がん検診を定期的に受ける

2004年に厚生労働省が「40歳以上の女性に2年に一度の検診(視触診とマンモグラフィの併用)を実施する」との指針を出しています。乳腺の発達状態には個人差があるので、医療機関によっては見落としを防ぐために超音波検査も併せて行われています。

超音波検査は、乳房全体の状況把握や微細石灰化の発見はマンモグラフィにおよびませんが、乳腺と乳がんのしこりを容易に判別できます。また、マンモグラフィは0~3,000円程度で自治体の検診を受診できますが、超音波検査は全額自己負担で3,500円程度(医療機関によっても異なる)の費用がかかります。ですが、費用ばかりに着目するのではなく、医師と相談しながら必要な検査をきちんと受けることが大切です。視触診、超音波、マンモグラフィを併用することで、乳がんの約9割を発見できるといわれています。

  • 月に一度は自己検診(セルフチェック)を

    乳がんは自分自身で発見することもできます。月に一度の自己検診(セルフチェック)を習慣にしましょう。自己検診のポイントは以下のとおりです。

  • 毎月1回、月経終了後4~5日の時期に実施する。閉経後の人は日にちを決めておくとよいでしょう。

  • 姿勢を変えながら、自分で乳房の状態を視診、触診します。具体的な方法やポイントについては、こちらの「乳がんセルフチェック」を参考にしてみてください。また、医療機関やがん治療関連情報機関のホームページなどでも、医学的根拠に基づいた方法を調べることができます。

まとめ

乳がんにはさまざまなタイプがあるため、確実な発見方法を一口に言えるものではありません。定期検診を欠かさずに受けることはもちろん、自分自身でいち早く異変に気付くこともポイントとなります。つまり、毎日の生活の中で自己検診を習慣とすることが大切です。そして、違和感を覚えたときは「気のせい」で済ませることなく医療機関で早期受診してください。実際に乳がんではなかったとしても、ほかの病気を見つけている可能性もあります。

大切な家族のためにも、乳がんの予防と早期発見に努めていきましょう。

参考: