がん予防の観点から生活習慣を再点検!

アメリカのハーバード大学の研究によると、がんの原因となる要素は食生活(成人期の食事と肥満)が30%、喫煙が30%、運動不足が5%、アルコールが3%と推計され、合計すると約70%が生活習慣によるものだと報告されています。それに対して、遺伝が原因となったがんはわずか5%ほどしかありません。つまり個人の生活習慣を見直すことが、がん予防につながるといえるのです。

生活習慣の見直しポイント

がんを予防するためには、生活習慣をどのように見直せばいいのでしょうか。以下にそのポイントをご紹介します。

  • 食生活の改善

栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。

・塩蔵食品・食塩の摂取は必要最小限に抑え、塩辛などの高食塩分品は週1回程度に控える(1日の食塩摂取量は男性9g、女性7.5gが目安)

・野菜・果物不足にならないようにする

・飲食物は、熱い状態ではなく適温でとる

  • 運動を習慣化する

運動は結腸がんのリスクを低減させることが確実視されています。また、乳がん(閉経後)や子宮体がんのリスクを下げる可能性も高いようです。

・1日60分の歩行、またはそれと同等以上の強度の運動をする

・週に1回60分を目安に、汗をかいて息のはずむ強度の運動をする

  • 体型を管理する

食事と運動の見直しによって、適正な体型を維持するようにしましょう。

・BMI(Body Mass Index 肥満度)が中高年男性の場合は21~27、中高年女性の場合は21~25の範囲になるように体重を管理する

・BMIの算出方法   体重(kg)を身長(m)の二乗で割る

  • 禁煙する

2001年にイギリスで発表された研究では、喫煙者が禁煙するとがんの60%を予防できると報告されています。喫煙者でも食生活やサプリメントによるがん予防に取り組んでいる人がいますが、その効果は4~12%ほどしかありません。がん予防で一番効果的なのは「禁煙」です。受動喫煙もできる限り避けましょう。

  • 飲酒は適量にとどめる

過度の飲酒は食道がんや肝がん、大腸がん、乳がんのリスクを高めることが報告されています。節度のあるアルコール摂取量は、1日当たり20g程度です。日本酒は1合、ビールは1瓶くらいがその目安です。

  • 肝炎やピロリ菌の検査を受ける

肝炎のウイルス検査を受診し、結果に応じて必要な措置を受けてください。また、胃がんの原因にもなるピロリ菌検査も受けるようにしましょう。ピロリ菌に感染している場合は、医師の指示に従うとともに胃がん予防につながる生活習慣を心がけてください。

情報は信憑性を判断してから活用しよう

生活習慣を改善するにあたって、新しい情報が発表されるとすぐに飛びついてしまうことはありませんか? しかし、その情報を鵜呑みにしてしまうのは賢明とはいえません。発信された情報が研究報告であっても、結果の都合のよいところだけが強調されている可能性があるからです。それでは、情報の信憑性を判断するポイントを以下に見てみましょう。

  • 科学的根拠やデータの裏付けはあるか

「経験談」や「権威者の意見」は、あくまでも個人の主観でしかありません。科学的根拠やデータの裏付けがあって初めて、信頼できる情報だといえるでしょう。

  • 研究方法が明記してあるか

研究報告においては、研究方法が明記されているかどうかに注目します。その記載がないような場合は、あまり鵜呑みにしないほうがいいかもしれません。

  • 研究結果に具体的な結論と統計学的な根拠はあるか

信憑性の高い研究報告は、きちんと統計処理がなされて偶然の結果ではないことが明記されています。また、特定のがんのリスクなどについても具体的な結論が示されています。

  • 研究結果の一致はあるか

同様のテーマ別研究と同一傾向の結果が得られている場合には、その研究が信頼のおける方法で行われているといえるでしょう。

まとめ

がん予防において生活習慣は非常に大きなウエイトを占めており、これを見直すことで積極的ながん予防が可能です。また、日々、世界中から発信される情報の信憑性を冷静に判断し、活用していくことが大切です。

参考: