がんの治療中に上手に気分転換を! ティータイム編

がんの治療中や療養中は、心身ともにストレスの高い状態となりがちです。そこで、生活の中に上手に気分転換を取り入れて、ストレスをためない工夫をしていくことが大切です。今回は、副作用などで外出が難しい場合でも手軽にできる気分転換として、ティータイムの活用をご紹介します。

体調の良いときには流行りの「おうちカフェ」などの感覚で家族や知人と楽しむのもよいですし、体調がすぐれないときには一人でゆっくりお茶を飲みながらリラックスするのもよいでしょう。

日本茶にもいろいろな効能があることが知られていますが、その他、ウェルネスティーと呼ばれるお茶にも興味深い効果があります。副作用による嗅覚や味覚の不具合があっても、あざやかな色や香りをもつお茶で、ほっとするひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

ティータイムを取り入れよう!

「ティータイム」という言葉に違和感のある方は「お茶を楽しむ時間」と置きかえると身近に感じられるかもしれません。療養生活では、意識しなくても何となくテレビを見ながらお茶を飲んだりしていることも多いでしょう。しかし、ここでは「ティータイム」として、お茶を楽しむ時間をもつことのすすめです。何かに追われる忙しさや心配ごとを、お茶を飲む間だけでも忘れるのは良い気分転換になります。がんの療養中は、体調によって気分転換やストレス解消の方法も限られてしまう場合があります。そのようなときにも、特別なものを必要とせず、自宅でも簡単にできる「ティータイム=お茶を楽しむ時間」を試してみましょう。

ウェルネスティーとは

ウェルネスティーとは「お茶の葉や葉以外の茎、実をお茶として飲む代用茶」「健康茶」を指します。日本人にとってなじみの深い緑茶も欧州ではウェルネスティーのひとつと捉えられています。お茶ごとにさまざまな効能がありますが、薬ではありませんので「多く飲むと病気が治る」わけではないこと、効果には個人差があることを頭に置いて飲用してください。

数あるウェルネスティーの中から、店頭やインターネットで手軽に購入することができ、リラックスやがんの療養に関わりのあるものをいくつかご紹介しましょう。

  • カモミール

優れた抗炎症作用と高いリラックス効果が特徴のノンカフェインのお茶です。不眠や不安の症状のある場合におすすめです。お茶を注いだ色は、やや緑がかった褐色です。ストレス解消、消化促進、美肌効果もあるそうで、入浴時に使用することもできます。入浴剤としての使用方法に特に決まった方法はなく、お茶の出がらしを使用してもよいそうです。より成分を濃い状態で使用したい場合にはお茶を煮出したものを湯船に注ぐ方法があります。湯船に注ぐ際には、茶こしなどを使用するとよいでしょう。

  • ハイビスカス

疲労回復や消化器系のトラブルによいとされるクエン酸を含みます。ローズヒップとブレンドするとビタミンCを効率よく摂取することができます。また、血液の循環を促すため冷え性の改善にもつながります。お茶を注いだ色は、鮮やかな赤です。

  • ルイボスティー

抗酸化作用をもつ多種類のポリフェノールを含み、その中でもがんや炎症の抑制や老化予防などに効果があるとされているフラボノイド成分を含みます。このお茶もノンカフェインであるため不眠やめまいなどを心配せずに摂取することができます。また低タンニンであるため、貧血症状がある場合も安心です。お茶を注いだ色は、薄めの褐色です。

ティータイムのポイント

ティータイムの楽しみ方はいろいろありますが、自宅で手軽にできるポイントを3つご紹介します。

ひとつ目のポイントは、小さなことでよいので、普段との違いや変化をつけることです。これは、非日常感を味わうことによって、気分転換を促すためです。例えば、お茶を飲む場所、食器、お茶請け、テーブルクロスをいつもと違ったものに変えてみる、音楽を流す、季節感のあるお花や小物でデコレーションしてみるのもよいでしょう。食器などは、わざわざ購入する必要はなく、お客さん用のものや戸棚に眠っているものを出して、自分のために使ってみてはいかがでしょうか。他にも方法はいろいろありますので、好みに応じて特別感や非日常を感じられるように工夫してみてください。

2つ目のポイントは、短時間でもよいので「お茶を楽しむための時間」をつくることです。時間に追われ、何かをしながらお茶を飲んでも、気分転換にはつながりません。そして、嫌なことや心配なことがあっても、お茶の時間には「お茶を楽しむ」ことだけを考えるようにして、気持ちも切り替えることが大切です。もし、痛みや吐き気などがつらい場合には、気分転換をしたい時間帯を考えて鎮痛薬や制吐剤を上手に活用して体の状態を整えましょう。

3つ目のポイントは、自分の好きなお茶を楽しむということです。「このお茶は○の症状に効くから絶対に飲まないといけない」と考えると楽しむことはできません。そのため、お茶の時間だけは「色がきれい」「香りがよい」「試してみたい」という気持ちを大切にして、わくわくと心がはずむようなものを選ぶようにしましょう。

まとめ

がんの療養中は、体調に影響されてきちんと気分転換をできないまま過ごし、知らぬ間にストレスをため込んでしまうことがあります。今回は、自宅でのお茶をご紹介しましたが、体調がよいときには、近くの喫茶店に出向いたり、ティーショップでカウンセリングを受けながら自分好みのお茶を選んでみたりするのもよいでしょう。大切な自分のための時間を、ぜひ療養生活に取り入れてみてください。

参考: