MRIとCTスキャンの違いは?いろいろな検査方法を改めて確認しよう!

がんの定期検査には、血液検査をはじめ、いろいろな検査方法が用いられています。腹部エコー、MRI、CT、血管造影など……。「それってどのような仕組みで何を見ているの?」改めて考えてみると、説明してもらったはずだけれど、うろ覚えだなぁ……なんてことはありませんか? この機会に、お世話になっている検査について、もう一度おさらいしてみましょう。

CT検査

CT とは、Computed Tomography(コンピューター断層撮影法)の頭文字をとったものです。X線で体の横断像を撮影します。最近では、横断像だけではなく、さまざまな断層像を見ることができる装置も開発されてきています。これは、体の組織や臓器におけるX線の通しやすさの違いを利用して、体内の様子を画像として見ることができるというもの。正常な組織と病変部ではX線の透過性が異なることから、がんの検査としてよく用いられています。

長所

広い範囲の検査に向いており、検査時間も短時間ですみます。骨や肺の状態も観察できます。

短所

X線を用いるので、放射線被ばくは避けられません。ただし、検査による発がんの可能性は十分に小さいものとされています。

検査を受けるときの注意点

CT検査では、血管や病巣の様子を明確にするために造影剤を用いることがあります。しかし、腎臓の機能が低下している人や造影剤にアレルギー反応を起こしたことがある人などでは、造影剤が使用できない場合もあります。以前に造影剤によってじんましんが出たり具合が悪くなったりした人は、検査前に担当医に相談する必要があります。ただし、CT検査とMRI検査では用いる造影剤が異なり、例えばMRIの造影検査で異常反応が出て人も、CTの造影検査で異常があるとは限りませんので、担当医とよく相談しましょう。

MRI検査

磁気を利用して、体内の水素原子の量と存在の仕方によって、体内の様子を画像として描き出す検査方法です。

長所

横断像だけではなく縦断像など、どのような断面像も得ることができます。また、CT検査のような放射線被ばくの心配がないので、子どもや妊婦、繰り返しの検査にも向いています。正常組織と病変部のコントラストもCT検査に比べて良好です。

短所

検査範囲が狭く、検査にも時間がかかります。骨や肺の状態の観察には向いていません。また、磁気を利用するので、体内に金属やペースメーカーを埋め込んでいる人は受けられません。全身がすっぽり入るトンネル型のMRIは閉塞感を感じやすいので、閉所恐怖症の人には不向きかもしれません。しかし、現在ではオープンタイプのMRIも開発されており、閉所が苦手な人や、付き添いが必要な人に朗報となっています。

検査を受けるときの注意点

MRI検査でも造影剤を用いることがありますが、CTの造影検査の場合と同様に、腎臓の機能が低下している人や造影剤に強いアレルギー反応を起こしたことがある人は、造影剤を用いることができません。以前に造影剤によってじんましんが出たり具合が悪くなったりした人は先に担当医に申し出る必要がありますが、CTの造影検査で異常反応が出てもMRIの造影検査で異常があるとは限らないので、担当医とよく相談するとよいでしょう。

PET検査

「陽電子放出断層撮影」や「ポジトロンCT」とも呼ばれています。がん細胞は正常細胞の3~8倍ものブドウ糖を消費することから、ブドウ糖によく似た化合物である検査薬を体内に入れて、体内でブドウ糖を活発に消費しているがん細胞を検出する方法です。

長所

一度に全身を調べることができます。10mm以下という大変小さながんも見つけることが可能であると言われています。がんの進行度合いや性質も推定することができます。検査を受けるにあたって、ほとんど苦痛もなく、体への負担が少ない検査方法です。

短所

保険適用されない場合があり、費用が高額になることがあります。PET検査も万能ではなく、白血病や胆道がん、肝細胞がんなど、見つけにくいがんがあります。また、糖を多く消費するような臓器である脳や心臓、投与薬が排出される際の経路になる腎臓や尿道、膀胱などでは検出がむつかしいようです。検査薬から放射線が放出されているので、わずかに被ばくします。しかし、人体にほとんど影響がないレベルであるとされています。

腹部超音波検査

人の耳には聞こえない高い周波数の音波である超音波を腹部にあて、返ってきた反射波(エコー)を画像化して体内のようすを調べるのが腹部超音波検査です。腹部エコーと呼ばれることもあります。病変部では、正常な組織と比べて組織の組成が異なるので、画像にコントラストを生じることにより異常が検出されます。

長所

放射線被ばくの心配をする必要はありません。動いている臓器をリアルタイムで観察できるのも特徴のひとつです。検査を受けるにあたってほとんど苦痛を感じることはなく、比較的簡便でありながら多くの情報量が得られるので、現在の医療では欠かすことができない検査方法のひとつになっています。

短所

空気があるとよく見えないので、肺などを見ることは難しいようです。また、脂肪は超音波の反射が強いので、肥満の人はよい画像が得られない場合があります。

検査を受けるときの注意点

よく観察できるように、絶食や膀胱を満タンにするために1時間前までに水分をとるなどの指示が出る場合があります。きちんと見てもらえるように、指示に従うことを忘れないようにしましょう。

定期検査は忘れずに受けよう!

がん検診では、一次検診でがんが疑われた人を、二次検診(精密検査)で上記にあげたような検査をいくつか組み合わせて調べます。がん治療後の定期検査においても、通常は複数の検査を組み合わせるかたちで行われています。再発や転移の早期発見のために、担当医から指示された各種定期検査は欠かさず受けるようにしましょう。


参考: