がんの療養生活:こんなモノが便利!

がんの療養生活中、「不便だな」と思うことがたびたび出てくるのではないでしょうか。そこで、療養生活を少しでも快適に、楽に過ごすためのお役立ちグッズをいくつかご紹介しましょう。身近なものを再利用したものから福祉用具まで幅広く取り揃えました。困っていることへの解決策のヒントが得られるかもしれません。

洗浄ボトル

ベッド等でちょっと洗浄したいときなどに、お湯を少量、シャワーのように使える洗浄ボトルです。500mlのペットボトルなど身近にあるものを再利用することで簡単に作製できます。大震災の停電時には、ペットボトルで作った即席ペットボトル吸引器が痰の吸引に活躍したという話もあり、ペットボトルもばかにはできません。熱した針などを使ってペットボトルのキャップに穴をあけるだけで洗浄ボトルができ上がります。必要に応じて、穴の数を加減しましょう。お湯を使う場合には、お湯の温度が高すぎて火傷しないように温度調節をしてご利用ください。

湯温計

お湯の温度を見るのに便利なのが湯温計です。手で測って「熱すぎかな? ぬるすぎかな?」と考えるよりも、湯温計を用いれば一目瞭然。ただし、手の届くところにないと測るのが面倒になってしまうので、お湯を使う場所ごとに用意しておくとよいでしょう。湯温計はベビー用品のひとつでもあり、アヒルやラッコの形をしたものも。せっかくならば、実用一辺倒よりも遊び心のあるものをという人は、丹念に探してみると好みのデザインのものが見つかるかもしれません。百円均一ショップでも扱っているようですので、複数欲しい場合でも家計の負担にならないでしょう。

長押(なげし)

在宅療養では、点滴ボトルをつりさげる場所に悩むことがあります。そのようなときに思い出したいのが長押です。長押にフックをかけると、点滴ボトルをさげることができます。また、長押に棒を渡せば、その棒にフックをかけることによって、点滴ボトルをさげることができます。ただし、棒が落ちてこないよう工夫が必要です。

洋灯吊(ようとうつり)

点滴ボトルをつりさげる場所や方法に困ったときに、長押の利用と同様に、考えてみたいのが洋灯吊の利用です。洋灯吊とは、頭の形ははてなマークになっているネジのことです。天井の素材が木材であり、重さに耐える構造であれば、錐で穴をあけたところに洋灯吊をぐりぐり回してつけることができます。洋灯吊は値段が高いものではありませんので、手軽な解決法のひとつになるでしょう。

特殊寝台

介護用の電動ベッドを指します。リモコン操作ひとつで、ベッドの高さや上半身を起こすといったさまざまな調節ができる優れものです。ベッドの端にこしかけてリハビリを行う人もいますし、ヘッドボードを外せばシャンプーも可能です。特殊寝台というと特別な患者用というイメージがあったり、見た目が機能重視で家のインテリアにそぐわなかったりすることがあるでしょう。また、サイズが大きいのも難点かもしれません。しかし、ベッドで過ごす時間が長い場合は体に負担が少なく、家族も比較的楽に介護できるので、導入を検討してみる価値はあります。

介護保険を利用すると、条件があえば要介護1であっても、1割の自己負担で借りることができます。介護保険の認定には時間がかかることがあるので、介護保険が必要になる可能性があるかもと思ったら、早めの申請がおすすめです。

セルフチェックサポートソープ

乳がんでは治療が一段落した後も、局所再発の早期発見のためにはセルフチェックが欠かせません。セルフチェックサポートソープとは、乳がんのしこりが発見しやすいように、すべり心地がよくなるよう改良された石けんです。容器にチェック方法が記載してあり、それを見ながらしこりの有無を自分でチェックできるというものです。セルフチェックサポートソープがあると、セルフチェックも習慣化しやすいので、購入を考えてみるのもよいかもしれません。

「ピンクリボンのお宿ネットワーク」

時には、温泉でゆっくりくつろぎたいと思うことがあるでしょう。しかし、乳がんの治療後は、温泉を楽しむのにも勇気がいると感じる人は少なくありません。乳がんを罹患した人の温泉の利用をサポートする「ピンクリボンのお宿ネットワーク」というものもあります。2015年1月現在で、加盟宿泊施設は105軒。手術の跡などをカバーする入浴着着用可のところ、入浴着の貸し出しを行っているところもあります。また、上記のセルフチェックサポートソープをおいているところも。ピンクリボンのお宿ネットワークに加盟している施設の詳細は、小冊子で確認するとよいでしょう。小冊子は下記の事務局に連絡すると入手することができます。

  • ピンクリボンのお宿ネットワーク事務局(旅行新聞新社) 03-3834-2718

いろいろ工夫してみよう

療養生活は、少しでも気持ちを明るく持ち、快適に過ごしたいものです。小さなことでも不便に思うことは、改善方法がないか考えてみてはいかがでしょうか? アイデアを練ったり工夫を凝らしたりという作業も、意外と気分転換になり楽しいものです。患者会などで、悩みを相談したり、アイデアを交換しあったりするのも良いでしょう。


参考: